ランチョンセミナー
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Qスイッチルビーレーザーは、色素性疾患治療の第一選択であるが、種々の問題をかかえている。老人性色素斑では、炎症後色素沈着、太田母斑治療においては、炎症後色素沈着に加えて、部分的色素脱失も出現する。また、異所性蒙古斑は太田母斑に比し合併症、特に色素脱失の可能性が高い。合併症を軽減する方法として、種々の方法が試みられてきた。老人性色素斑では、照射時間の長いノーマルモードルビーレーザーを使用することで、炎症後色素沈着の頻度を軽減できる。太田母斑に対しては、早期治療や、大口径を使用しやや出力を抑えた照射法で合併症を軽減できる。異所性蒙古斑に対しては、Qスイッチルビーレーザーで照射直後に表皮が白く反応するimmediate whitening phenomenonがぎりぎりとなる出力で、有効性を保ちつつ合併症を軽減可能である。 Z1 Nexusは、Q スイッチとノーマルモードの2つの照射時間の発振が可能なルビーレーザーであるだけでなく、従来よりも大口径で、低出力から高出力まで幅広い治療が可能なレーザーであり、従来の機器と比較して、安全性と有効性にすぐれたレーザーである。
波長2940nmの Er:YAGレーザーは水への吸収が顕著で、周囲組織への熱影響を抑え浅 層に現局した蒸散が可能である。一方、波長1064nmのNd:YAGレーザーは、水への吸収が穏やかで、深部への進達性に優れている。今回は、この2波長を有した複合レーザー治療機、Fotona社製TimeWalkerTM 4Dを用いたRejuvenation治療を紹介する。同機種は2波長を合わせ持つことで浅層から深層まで幅広く作用深度を設定でき、かつパルス幅を150マイクロ秒から250ミリ秒にわたり設定可能なため熱影響の範囲や凝固・蒸散のレベルを多岐に調整することができる。こうした特徴により多種の治療が可能であるが、今回は1、口腔粘膜と皮膚の両面からアプローチする全顔リジュビネーション治療、2、眼瞼の結膜と皮膚からの眼瞼治療ならびに3、口唇とその周囲のしわ治療の3つの術式につき解説する。