ランチョンセミナー
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昨今、たるみに対する機器治療が盛んに行われているが、その効果は劇的なものではなく、十分な患者満足が得られない場合もある。機器治療の殆どは真皮や皮下を加熱し、熱損傷による創傷の治癒過程において組織を再構築するが、既存の機器では様々な限界がある。non-ablative laserは基本的には瞬間的な加熱であり、また広い範囲を高温とすることは表層の熱傷リスクが高い。RFは広範囲な加熱に優れるが、表層へのダメージを与えずに真皮のみを選択的に加熱することが難しい。HIFUでは表層へのダメージを最小限に安全に真皮をしっかりと加熱する場合、その領域は非常に小さい。 これらを凌駕した、真皮への広範囲で十分な加熱を可能とするのが次世代の超音波技術を用いた新しいシワたるみ治療機器Sofwaveである。Synchronous Ultrasound Parallel Beam SUPERB™、つまり同期平行型超音波ビームという革新的な技術で、皮膚表面を冷却しながら1.5 mmの深度に超音波ビームを照射して組織の破壊再構築が起こる。既にFDAで顔面シワに対する承認を得ている。従来の超音波技術であるHIFUと異なり、集束された点状の焼灼ではなく、7本の平行なビームが同時に発振され広範囲に強い熱変性が生じるのが特徴である。 米国においては顔面、頸部のシワやたるみに対して治療が開始されているが、アジア人における評価はまだ殆ど行われていない。 今回、まだその評価に至ってはいない短期間ではあるが、Sofwaveを使用する機会を得たので、機器の理論や実際の効果について紹介したい。
近年の美容治療はさまざまな機種が普及しその効果を発揮している。その中で従来からある水への吸収が顕著で、周囲組織への熱影響を抑え、浅層に限局した蒸散が可能である2940nmの Er:YAGレーザーと、水への吸収が穏やかで、深達性に優れている1064nmのNd:YAGレーザーの2波長を使用した最新のFotona社のレーザー「Time Walker Fotona4D」を使用したTotal Rejuvenation治療について紹介する。同機種は2波長を合わせ持つことで浅層から深層まで幅広く作用深度を設定でき、かつパルス幅を150マイクロ秒から250ミリ秒にわたり設定可能なため熱影響の範囲や凝固・蒸散のレベルを多岐に調整することができる。こうした特徴により多種の治療が可能である。口腔粘膜と皮膚の両面からアプローチする全顔リジュビネーション治療、眼瞼の結膜と皮膚からの眼瞼治療、口唇とその周囲のしわ治療の3つの施術と、リフトアップ、肌の引き締め、ハリ、スキントーン、テキスチャーだけでなく、隆起性皮膚病変、ほくろ除去、脱毛など様々な治療を可能とする。今回は、当院でこれまで試みてきた照射方法や併用治療の一端を、HIFU、RFなどの相違点を含めて紹介したい。