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昨今、様々なエネルギーソースを用いた各種たるみ治療機器が登場している。筋膜や皮下に対して十分な熱エネルギーを与えることができる機種はあるが、特にたるみに大きく関与する真皮層に関しては、表皮の損傷が危惧され、十分な熱エネルギーを与えることが難しいとされてきた。 RFは広範囲な加熱に優れるが、表層へのダメージを与えずに真皮のみを選択的に加熱することが難しい。HIFUでは表層へのダメージを最小限に安全に真皮をしっかりと加熱する場合、熱が波及する領域は非常に小さい。 これらを凌駕した、真皮への広範囲で十分な加熱を可能とするのがSynchronous Ultrasound Parallel Beam SUPERB™、つまり同期平行型超音波ビームという新しい技術である。皮膚表面を冷却しながら超音波ビームを照射して、1.5 mmの深度を中心として熱変性を生じさせる。従来の超音波技術であるHIFUと異なり、集束された点状の焼灼ではなく、7本の平行なビームが同時に発振され広範囲に強い熱変性が生じるのが特徴である。 米国をはじめ、最近ではタイを筆頭としたアジア各国でこの技術を搭載した機器Sofwaveが盛んに臨床使用されている。 皮膚の強い張り感を得ることができ、しわの改善を得るのみでなく、顔全体の引き上げ効果が視認できる。 本講演ではたるみの成因及びSUPERBの理論と実際について解説し、各種たるみ治療機器との比較や相違についても言及したい。
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しわ・たるみ治療における機器の選択肢は、非侵襲性治療の認知拡大と共に増加してきている。その中でも超音波機器は、焦点深度の調整機能・焦点形状の多様性等、機種ごとに特徴を持つため、ターゲットとなる症状の程度や付帯効果の強弱に応じて使い分ける必要がある。 SUPERB®は、高強度・高頻度の同期平行型超音波を用いて、真皮内に円柱状に熱作用領域を形成する技術である。2019年にFDA承認を得て臨床使用が開始されたが、国内外を問わず良好な治療成績が報告されている。 当施設ではSUPERB®が真皮内に円筒状の熱作用領域を形成することを利用し、その円筒をRelaxed Skin Tension Line(RSTL)に直行させながら長軸方向に延長するように照射することで、あたかも真皮内に熱によるスレッドを形成するかのような治療方法;Thermal Thread Technique™を考案し臨床治療を行っている。SUPERB®を用いた治療は施術時の疼痛管理がポイントとなるが、この方法ではエネルギーを本機器の最低値付近(3.0~3.2J)に設定していても、既存の報告と同様の臨床結果を得ることができるため患者負担の軽減が可能である。 本セミナーでは、SUPERB®を用いたThermal Thread Technique™について、実際の照射方法とその臨床結果を紹介する。