イブニングセミナー
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昨今、生物学的製剤やJAK阻害剤など全身療法の薬剤が次々に開発、使用されるようになってきた。尋常性白斑には未だ特効薬が発売されておらずJAK阻害剤が開発中であるが、まだ国内では実用化されていない。白斑は治療手段も限られ、失意のもと当院に受診する患者も少なくない。当院では全身型NB-UVB2台、ターゲット型NB-UVB2台、エキシマライト、エキシマレーザーを組み合わせ、オーダーメイド治療を行なってきた。XTRAC®️は非常にハンドピースも軽く、照射時間も短いため利便性がよい。これまで色素産生が見られなかった尋常性白斑の症例において色素産生が認められるケースが多く患者のモチベーションが上がるのがわかり、神奈川県1台目であったが勇気を出して当院に導入してよかったと思っている。本講演では、症例提示を中心にお話をさせていただきたいと考えている。
エキシマレーザーは、308nmの短波長の紫外線であり、「単一波長」「位相が一致」「方向が一致」という特徴を有する。照射面積は2×2㎝であり、操作性に優れており、非常に短い時間での照射が可能なため、局所的な皮膚疾患を治療するのに適した光線治療機器である。 私たち皮膚科医が実施する光線治療は非常に専門性が高い治療法であり、皮膚科医の醍醐味である。エキシマレーザーは、尋常性白斑、円形脱毛症、乾癬など様々な疾患に対して、高い有効性を示すが、疾患ごとに照射方法が少しずつ異なってくるため、習得にはトレーニングを要する。多数の光線治療患者、そして光線照射機器を有する名古屋市立大学病院におけるエキシマレーザーの各疾患ごとの活用法、有効性の高い照射方法をお伝えしたい。