
ランチョンセミナー
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Qスイッチルビーレーザー(QSRL)治療においては、本邦で報告されてから30年以上が経過した。今日までに、QSRLは色素性疾患に対して臨床で多く用いられ、その治療効果や合併症などのデータも数多く存在している。また、近年開発された新型QSRLのThe Ruby Z1 Nexusにおいては、スポット径や周波数が可変式となり更に幅広い治療が可能となった。その一方で、治療を行う医師にはより一層の基礎知識の習得や生体反応の理解が求められている。本講演では、QSRLの基礎について成書には記載されていない内容や新たな知見も含めて、先生方と再考していきたい。

異所性蒙古斑や太田母斑といった真皮メラノサイトーシスの治療には、メラニンをターゲットとしたQスイッチルビーレーザーが第一選択とされる。治療開始のタイミングや照射間隔、エンドポイントの設定といった治療計画を病態を踏まえ検討していくが、スポット径が拡大し周波数の設定が可変になったThe Ruby Z1 Nexusでは外来通院での照射がより容易になり、速やかな治療介入を可能にしている。一方、色素性母斑の治療については、一般的に病変部の切除を要するが、Qスイッチルビーレーザーに色素レーザーを同時併用することで、より高い治療効果を得られることが明らかになってきた。 今回、我々の行ってきた真皮メラノサイトーシスや色素性母斑に対するレーザー治療の取り組みについて、自験例を紹介しながら報告する。