腋窩多汗症・腋臭症は、従来、外科的治療や外用療法、Ａ型ボツリヌストキシンの局所投与等が行われてきたが、それぞれ侵襲や持続性に問題であった。昨年、薬事承認を得たミラドライによるマイクロ波照射療法は非侵襲的かつ持続的効果が得られるため、本治療のメインストリームとなりつつあり、今後は症例数も増加していくと思われる。本発表では、ミラドライ治療後の皮膚の病理学的変化を、2パス照射症例も含めて検証し、その有効性について報告する。

ミラドライは、マイクロ波を用いた腋窩多汗症・腋臭症治療器である。切開することなくニオイや汗の原因となる汗腺組織の存在する真皮深層付近を熱処理することができる。手術に比べて簡便で先進的な治療方法である。今回、甲府昭和形成外科クリニックにおける治療の実際と演者の工夫、患者満足度調査の結果などについて報告する。